nishi.org 西和彦のコラム

西和彦のエッセイ

#23 官邸ドローンその2

2015-04-28

ドローンの犯人が捕まった。放射能に対する怒りがその原点だという。威力業務妨害で捕まった。「大したことではないではないか」という論調である。私はそうは見ていない。というのは動いているのが公安警察だからだ。オウムの捜査を行った部門である。いきなり警察庁長官が記者会見をしていた。これは警察内部がテロも想定して動いていたことを示している。福島に反対するだけで誰があんなドローンを3台も買うだろうか。スポンサーは誰なのだろうか。疑問は尽きない。

#22 ただのネットドライブなんて使わない

2015-04-28

Dropbox、Google Drive, One Drive, iCloudなどの無料のドライブのサービスがある。私は使わないことにしようと思う。自分でハードディスクをぶら下げたネットドライブでVPNで暗号化して自分で管理でき、他の誰にも見られないような仕事環境を構築しようと思う。そして、そのドライブをRAID7にして金庫の中に入れ、金庫からケーブルを引っ張り出してネットにつなぐようにしようと思う。なぜなら時間の問題で人工知能がネットドライブの内容をスキャンしてユーザーを分類して国民データベースに登録されるということは目に見えているからである。まずアメリカがやるだろう。その次にアメリカから指示をされた日本がやるだろう。国民背番号なんて社会ではなく、国民一人一人の思想管理まで政府はやるだろう、我々の承諾なしに。自分で自分を防衛するしかない。

盗聴された経験がある。昔NTT民営化の時に、NTTの分割についての論陣をはっていた。そのとき家の電話も携帯電話も盗聴されていたと思う。家にくる郵便も開封されていたと思う。警視庁にいって相談をしたら「あなたは心配しすぎですよ」と言われてるかと思っていたら、反対に「JRかNTTか郵政関係のお仕事をされていませんか」と言われた。「NTTの電話をやめて大切な話は電力電話を家に引いて、電力電話でされたらどうか」と言われた。警察はこの日本でどういう盗聴、無断検閲が行われているのかを知っているようだ。そういう組織暴を告発しても誰もなにもしてくれない。自ら知恵を働かせて自分を守るしかないのだ。昔アスキーで暗号アルゴリズムの開発をしていた。スーパーコンピューターでも解き難い暗号システムを完成させたが、アメリカのコンサルタントに「やめたほうがよい」と言われた。なぜなら、「本当の暗号とはマスターキーを使えば一瞬にして解読ができ、マスターキー以外ではたとえスーパーコンピューターでも解読できないのがよい暗号システムだといわれている。当事者だけしか解読できない暗号はダメ」と言われた。郵政省の参与に任命されて標準化国際会議に参加するためにワシントンD.C.に行ったことがある。そのときに受けた注意は「たとえ公衆電話であってもホテルの電話であっても、どんな電話でも録音されているからそのつもりで」と言われた。このように世の中はずいぶん前からハッキングされていたのだ。それもハッキングが好きなハッカーによってではなく、仕事としてそういうことをやる人たちに。

データを守るには、
1、物理的に守る。つまり、パソコンを取られないようにしなければならない。パソコンを金庫に入れておく必要がある。その金庫は持ち出せないようにしなければならない。
2番目、電子的に守る。強力なパスワードをかけておく。
3番目、データの窃盗は、刑法で窃盗にあたることを認識してもらう。
4番目に、他人のデータを盗むことは道徳に反することをアピールすることではないか。

盗聴、盗撮、盗アクセスが情報戦において最高の戦闘であることは疑いない。そういう権力者の暴挙は止めることはできない。しかし、見ざる、言わざる、聞かざるを実践することが我々一般市民のそれに対する無言の抵抗になるのではないだろうか。日本は他の国に比べて比較的平和で安全な国ではある。

#21 官邸侵入ドローンの犯人は死刑になるかも。

2015-04-24

とうとうやってくれたわ。恐れていたことが起きてしまった。これで日本のアマチュアドローンは終わるかもしれない。こんなことしないでマニアだけがこっそり飛ばしていればもっと長持ちしたのに・・・

MITにいるときに、実はドローンもやっていた。10cm×10cm×10cmの超小型のドローンで、ペンタゴンに補助金を出してもらおうと思ってお願いにいったら、「お前は日本人だからダメ」と断られてトホホしていたら、それはオレが代わりにやってやると、引き取ってくれた人がいたので、今ではもう実用化されて戦争で使われているのだろう。私の秘密保持契約も切れたことだし。

NHKの報道は「ハードディスクを積んでいる」と言っていたが、実は「遠距離用の無線ブースターだった」ということだ。警視庁はブースターとハードディスクの区別がつかなかったということになる。とても恥ずかしい話だ。オウムのサリン事件を思い出した。セシウムを含んだ液体が搭載されていたということだ。発煙筒からケーブルが伸びておりリモコンで発火発煙するように見えた。これがもしサリンが積まれて官邸に落ちてきたと考えるならば恐怖感を感じる。そういったことが二度と起きないように警察と司法は今回の犯人を探し出してかなり重い刑に処するのではないか。放射性物質を官邸に打ち込んだ行為は、殺人罪よりもテロ未遂と言われてもしょうがないだろう。テロ未遂はどのような刑が待っているのか。刑法199条で殺人は死刑もしくは無期、もしくは5年以上とされている。未遂も同じようなものだ。裁判員裁判では軽くなるが、司法に見せしめという意図があれば死刑になってもおかしくはないのではないか。そうしないとやってみようと思う人が次々出てくるのではないか。

ドローンに興味があって大学院の院生に卒業制作で大学の4Kビデオなどを作っていたが、それ以上の活用の仕方はさすがに考えなかった。私がやってみたいのはドローンを大量に使って空飛ぶジュータンを作るということだ。アラビアの千夜一夜物語の世界だ。15×15のマトリクスで空飛ぶジュータンを作れば、225個のドローンだ。Phantomは約8万円だから225×8で、約2千万円だけど、メーカーに交渉すれば安くしてくれるかもしれない。15×15の格子の上にペルシャジュータンでも買ってきて乗せればかっこいいだろう。電池の持ちが悪いから発電機を乗せてガソリンで発電しながら飛ぶ。そこらへんをこちょこちょ改造すればかなり飛べるジュータンができるのではないか。発電機とガソリンを乗せたらヘリと同じという人もいるだろうが、10m×10m×30cmのジュータンだからこそ意味があるし、夢がある。そのうち誰かが必ずやるだろう。アラブ の人だったりして・・・

「現在開発中のアメリカの次世代戦闘機が最後の有人戦闘機となるだろう」と国防長官が発言したそうだ。ということは偵察用に空を飛んでいるドローンではなく戦闘用の飛行機としてドローンが使われるようになるのだと思う。現に偵察用のドローンに空対地ミサイルを載せた使い方を中近東ではしているではないか。このドローンを迎撃するためにドローンが開発されている。ドローンに空対空ミサイルを搭載すればこのシナリオはにわかに現実化する。それは2020年には常識となっているであろう。とにかく10万円もしない安価な機器で恐るべきことが可能になった時代なので政府が戒めの意味を込めて今回の犯人を捕らえて死刑にするようなことになれば、困ったことだ。

#20 アップルのiPhoneユーザー囲い込みのギミックだったApple Watch

2015-04-24

Apple Watchを買ってしまった。しまった!

Apple WatchはiPhoneがなければ使えない。普段使っていないiPhone 6を出してきて充電してApple Watchのイニシャライズの画面の写真を撮らないとペアリングができないようになっている。なんかおかしい。ガラケーとiPad miniとWindows Mobileとを普段は使っているのでiPad miniを持ち歩きながらApple Watchで電話ができたらいいのにと思っていたが、それは夢のまた夢であるみたいである。アップルはiPhoneにしか今のところApple Watchを繋がせないようだ。そこにアップルの意図を感じると言ったら言い過ぎだろうか。

つまりこうだ。iPhoneのユーザーにApple Watchを買わせてiPhoneのワイヤレスリモコンのように使わせる。iPhoneの新しい機種が出たときに買えばApple Watchは継続して使えるのであろう。しかし、iPhoneを裏切ってANdroidやWIndowsMobileに乗り換えたら、Apple Watchは重いブレスレッドになってしまう。新しいApple Watchが出てもApple Watchは、永遠にAndroidのタブレットや、Windows Mobileには繋がらないだろう。アップルに勤めていた人がやめて、繋げられるソフトを作ったら訴えられるだろう。とにかくiPhoneを持っていて新しい物好きでApple Watchを買う人たちを永遠に逃がさないための小道具なのであろう。でも私はこの戦略は間違っていると思う。Apple Watchは、iPhoneだけでなくAndroidや、iPad、Windows Mobileなど、すべての機器につながり、デジタルリモコンとして使えるようなものになるべきではなかっただろうか。そういう機能を持った競合製品が半年以内で出てくるであろう。 アップルはiPhoneだけにしか繋がらないということで将来の競争相手を作ってしまったことになるのではないか。

とりあえずiPad miniと繋がって電話ができるようになったソフトウェアのアップデートを希望する。アップルのMacが少数派だから好きだったのに、すべての人にApple Watchを買わせようとするアップルは好きになれない。ということは自分はマイノリティーということか。時計なんてバラエティがあって当たり前なのに色や材質だけ差別化した同じ時計はしたくない。明日ハンズに行ってサイズの合う時計工具を買ってきてApple Watchをバラしてみることにした。そのうち中身を入れかえてAndroidに繋がる基板がキックスターターで提案されたりして、即買いたいと思う。

#19 とうとう4KとSurface3に引っ越し

2015-04-14

今日は記念すべき日だ。IBMのThinkPadと2Kのディスプレイを捨てて、Surface3とドッキングステーションと4Kディスプレイに引っ越した。4Kディスプレイはたったの8万円だった。40インチである。それを使ってこの原稿を書いている。ディスプレイのブランドは「Philips」である。どこ製かと調べてみたが、予想通り中国製であった。中国のメーカーにPhilipsが指定した仕様で作られた4Kのモニタである。韓国製の湾曲したモニタも1台買ってみようと思う。スクリーンの左右に目を動かすときに疲れなくてよいかもしれない。日本のシャープやソニーのモニタは値段が高すぎてとても買えなかった。ここら辺に日本のメーカーがコンシューマー市場で売れない理由があると思う。

1985年にMSXの次世代を議論していたときにHDTVにパソコンのビデオ出力をつなぎたいとソニーのひとに言ったら「そんなことはありえない」と言われた。あれから30年たつのだ。

1992年にMITでアナログのHDTVではなく、HDTVはデジタルでやるべきだと提言した。そのときにインタレスではなく、2000×1000でプログレッシブでDCTベースのコーディングがこれから世界標準になると発言した。図らずも私の予測は実現した。

2000年にIBMのノートPCを買って、ドッキングステーションを繋いでPCIのMATROXを基板を繋いでHD1920×1080のディスプレイを繋いで使ってきた。以来ThinkPadは3回くらい代替わりをしたが、Windows XPを使い続けてきた。CPUが速くなって軽いOSだからスピードが抜群に速い。途中横長のディスプレイを縦長にした。そうしたらA4フルページのディスプレイがきれいに表示されたので、とても気持ちが良かった。ウィルス駆除ソフトの期限が切れて、ウィルス駆除ソフトが悪さをして、WindowsXPのスピードが下がってしまった。もはやこれまでと思い、サブで使っていたSurface3をメインのシステムにすることにした。

2015年のこれからSurface3とドッキングステーションと4Kのディスプレイの組み合わせにクラウドを連動させ大学と高校と会社と家と新幹線とクルマの中、どんなところにいてもシームレスにすべての情報にアクセスできるような環境を構築していきたいと思う。新幹線の中ではさすがに4Kのディスプレイではなく、Surfaceであるが、4KのSurfaceがはやく出てくれたらいいのになぁ、と思う。名前は「Surface4K」と勝手に期待している。このシステムにノキアの一番安いWindows Mobileを連動させてみようと思う。

パソコンとスマホの割合が2012年の12月の末に逆転してから1年少しになるが、パソコンはスマホに負けたのかという話があるが、パソコンとスマホを比べることがおかしいと思う。パソコンは情報を生産加工するデバイスでスマホは情報を消費するデバイスではないだろうか。すべての消費者が生産者でもある、というのが本来の姿ではないかなと思うが、消費だけする人と、生産と消費をする人の割合がどのくらいで落ち着くかということが注目される。サイレントマジョリティとは何パーセントのことであろうか。メールを書くということとTwitterで発信するということは違う。LINEが流行っているというが、スレッドを自動的に分けてくれるメールソフトはLINEと同じようなインターフェースになりつつある。今のところLINEもTwitterも大嫌いだ。

#18 政治学とマスコミ報道の建前と本音

2015-04-08

国際政治学について興味があるので、国際政治学会に参加している。しかし友人から国際政治の研究はやめたほうがいい、と言われた。なぜかと聞くといつの時代にも政治家の本音はわからないというのだ。もう少し詳しく教えてくれと言ったが、国際政治の世界では建前と本音がセットで流通していてその2つを研究するということは至難の技であるからだそうだ。いろいろな政治活動の究極は大国同士の対立であったり、一部の人たちが大金を儲けるための行動であったりするのだが、表面的にはそういう話は一行も報道されない。ほとんどの人たちは、表面的な国際政治を語っている。本音をテレビ番組で発言した古賀某は抹殺されたが、司会者や官邸はきれい事しか言わない。霞ヶ関を歩いているデモ隊はお金をもらって動員されている人たちである。誰が払っているのか、一人いくらもらったのか、弁当はついているのか、などを報道した新聞はない。政治に建前と本音があるようにマスコミにも建前と本音があるようだ。民衆を愚弄した世界ではないか。これが国際関係にまで拡大されるとヨーロッパ金融資本の陰謀論や人種問題などが出てきてさらに複雑になる。

どこかの新聞社のひとにきいたことであるが、「うちは左がかっているのではありません。日本の保守層に潜む左的な気持ちを代弁しているだけです。我が新聞はバリバリのエスタブリッシュメントです。野球の好きな新聞や日の丸の好きな新聞とは違います。」などと言っていたりする。本音の発言として歓迎したい。

だから政治学は常に両建てで大衆のための建前と支配者の本音を論ずるべきであり、マスコミはテレビラジオを含めてマスコミとその背後にあるもの、つまり、マスコミに金を出しているひとの意図と、マスコミを監督している権力者の意図を論じるのが本質的なことではないかと思う。

「サントリーのレモンジーナが品薄だ」、とインターネットでつぶやきが流れた。そうしたら「そんなもん山ほど在庫があるぞ」、と第二のつぶやきが流れた。フランス人にこれは「貴重なレモンジーナだ」とあげたら、「フランスにはない商品だ」と言っていた。「フランスも売り切れているのか」と聞いたら、「フランスには存在しない」と言っていた。フランスにないフランス製とはどうなっているのだ。

アジアインフラ投資銀行に日本が投資しなかったことを巡るインターネットの論調はもっと傑作である。イギリスが投資した。わざわざ王太孫が中国に参加すると言いに訪問した。香港をめぐって中国とイギリスはずっと特別な関係であって、これからも特別な関係にありたいということをもったいつけて言いに行ったのだ。そのあと、そのトリックに引っかかったのこりのヨーロッパの国々が参加を表明したのは周知のとおりだ。安倍首相は外務省の幹部を呼んで「どうなっているのだ」と騒いだというネットの記事があった。「日本は出資するべきだった」という論調が出はじめている。誰でも好き勝手なことを言える世の中であるが、なにかおかしくはないか。日本のインターネット論壇には中国の友達がたくさんいるようだ。戦後70年の歴史を学べば日本が出資するわけがないということなど中学生でもわかるのに。

インターネットの時代はレベルの低いウソは通用しないということを皆が知るいい機会であったと思うのは簡単すぎるのではないかと思う。三重四重に大衆の心を心理学的に分析して動かそうとしている人たちがいるということを忘れてはならない。政治もマスコミもインターネットも。

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