西和彦のエッセイ
#668 英米語を日本の公用語にしたらどうなる
2022-05-25楽天が英語を2010年の年頭に社内公用語にしてからもう12年がたった。私はこの12年間に楽天の人と英語で話したことは一度もない。しかし、英語を日常的に使うということはひょっとしたら日本の未来に必要なことではないか、と思うようになった。インターネットの時代に多くの事柄が英米語で書かれ、進んだ知識はウェブの上にある。これを知らずしてチャラチャラしたやりとりが飛び交う日本語の世界でいいのか、と思ってしまう。高校は残念ながら受験英語しか教えてなく、実用英語は教えていない。悪いのは英語の教員ではなく、大学の入学試験である。日本の公用語に日本語と英米語がなれば全てが変わるであろう。私は米語とフランス語が公用語であるカナダの首都オタワにある企業の社長をしていたことがある。社内の会議はもちろん米語であったが、発表を行うときは毎回必ず二カ国語で行なっていたし、日常的にフランス語もよく使われていた。日本の日常生活で米語がそんなに多く使われているかは多くの人が体験しているところだ。だからこそ日本が世界に追いつくために英米語を第二公用語にするということを政治家しか決めることができないのではないか。
#667 日本は国連の常任理事国になれるか
2022-05-25アメリカが日本が国連の常任理事国になることを支持するといったそうだ。それを聞いて喜んでいる日本人がたくさんいるそうだ。もし常任理事国になれば、私は丸坊主になってもいいぐらい、ありえないことではないか。アメリカにそういってもらうことで喜んでいる人は歴史をもう一度勉強するべきだ。国連は第二次世界大戦の戦勝国の連合体ある。理事会は常任理事国アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国が拒否権を持っている。公用語は英語、フランス語、中国語、ロシア語、アラビア語、スペイン語である。ここに日本と日本語がどうはいっていくのか? そんなの無理に決まっている。中国とロシアが反対するに決まっている。なのにアメリカに賛成してもらったことで喜んでいるのはいかがなものか。
#666 インド太平洋版の軍事同盟
2022-05-25東京でアメリカとインドとオーストラリアと日本の首脳会議が開かれた。NATOのインド太平洋版の軍事同盟に発展させるつもりなのであろう。ロシアとインドの間に楔を入れ、中国とインドの間も楔を入れることを考えているのであろう。北朝鮮と韓国はお呼びではない。大陸と地続きだから本音では見切っているのであろう。中国の抵抗が凄まじい。航空母艦から300回の離着陸訓練をやってしまった。戦争と同じ状態。北朝鮮はミサイルを続々と発射。韓国は新しい大統領にクアッドには入れないよ、と通告しに韓国に立ち寄っている。いかに前の大統領がアメリカにとって不愉快だったかということだ。日本も韓国との関係を修復しようと政府与党は絶対に思わないだろう。
4国からスタートした太平洋インド条約機構(仮称)はやがてカナダ、ニュージーランド、東南アジアの国々を入れた大軍事同盟になるのであろう。アメリカ主導の中国に対するその他の囲い込みである。それがこの時期に東京で開かれたことに大きな意味がある。インドの首相はクアッドに参加するだけでなく、日本の産業界との交流をかなり予定されている模様。クアッドで中国に対して距離をおくならば、経済的にインドをサポートするようにという意思表示なのであろう。
戦後ソ連から援助をもらっていた日本共産党、北朝鮮系、韓国系在日外国人や帰化人の関係者や政治家、中国から資金的な援助をもらっている日本の組織や個人がこれから厳しい状態になることは間違いない。日本の選挙はこれらの人たちの代理選挙になるのであろう。よってマイルドなルックスなのに親アメリカの岸田総理大臣の支持率は過半数以上になるのだろう。それをマスコミがどう報道するかが注目される。
#665 ロシア・ウクライナ紛争の意味を考える
2022-05-25この紛争は戦争なのにあえて戦争とは呼んでいない。戦争であると宣言をすれば、負けた時に負けた方が大変困るからだ。だから収束は停戦の合意と失った領土に対する独立承認を行い、帰属先をウクライナにもロシアにもしないでおいておくという結論になるだろう。
ロシアとウクライナが当事者同士であるが、ウクライナのバックにはNATOがついていて、NATOのバックはアメリカである。その意味でロシア対アメリカの戦いなのであろう。アメリカはお金と武器を支給し、アメリカの古くなった装備を全部使ってしまうつもりなのだろう。
この紛争はどのくらい続くのかについて短いという人も長いという人もある。私はプーチンが生きている限り続くと思う。それが何年かは誰にもわからない。
どちらにしても西側の世界はロシアの石油や天然ガスなしにやっていくということを強く決意しているし、ウクライナの農業生産品をヨーロッパは買い続けるということになるだろう。
#664 ロシアの味方の国々
2022-05-11ロシアから石油を買い続けている国がロシアの味方の国である。中国とインド。石油は買ってないが味方の国は、アラブ諸国なのであろう。この国との石油取引でロシアは長い期間生き続けていることが可能だ。しかも現在の戦地はウクライナであって、ロシア国内ではない。ウクライナのことをロシアは自分の国内と思っているとしたらなおのこと、エコノミーな特別軍事作戦は何年でも続けれることができる。ロシア本体に西側諸国が攻め入いると躊躇なく核兵器が使われるであろう。その意味で石油を売って生きている産油国というのがロシアの正体である。
#663 台湾と尖閣と竹島と北海道
2022-05-11中国が尖閣と台湾に、韓国が竹島に、ロシアが北海道に特別軍事作戦を起こす可能性はどうなのか。もちろん自衛隊では大騒ぎで軍備の再配置をしているのであろうが、それぞれに大きなメリットはあるのであろうか。SWIFTから締め出されても台湾は今すぐ欲しいのか。そんなことはないのではないか。韓国の新大統領が直ちに守らなければいけない領土ではない。ロシアは北海道に攻め入ることは出来ても、日本とアメリカの反撃に持ち堪えることは出来ないのではないか。北朝鮮の韓国への侵攻もリソース不足で起こらないと予測。よってロシアが軍事作戦の対象をウクライナに限定する限り他国にエスカレートすることはないだろう。
#662 岸田首相のウクライナ寄り発言の本質は何か
2022-05-11イエスかノーか、ずっと決めれなかった元首相の例があるのに、現首相ははっきりしている。アメリカの属国としての日本という立場をはっきり出して、その是非はともかくとして、最近では珍しい感じだ。総理の過去に外務大臣だったときの経験がこの判断の原点なのであろう。
#661 ロシア・ウクライナの報道をみて
2022-05-11各紙各テレビ局はそろそろネタが尽きてきたようだ。せっかくだから各社の報道をしっかり時系列で記録してモニターすることにしている。インターネットの時代になってはじめての大規模戦争であるので、SNSも活用され戦闘の当事者の情報戦の道具としてインターネットが使われている。ウクライナがそのものがイーロン・マスクのスターリンクのビックユーザーになっている。博士論文が国際政治学の分野で何本も書けそうだ。自分の頭で考えた発言をするジャーナリストは誰かを見定めるときにきているのではないか。
#660 ロシアの気持ちを想像してみた
2022-05-11そもそもソ連崩壊が起こりウクライナが独立してしまったことが原点で、ウクライナの独立に西側の国が関与しているかどうかも分からないわけで、もともと自分の国だったものを取り戻そうというのが今回の特別軍事作戦の原点ではないか。戦争と言わないのは、戦争は開戦の宣言をもって始まり、主権国家同士が戦うことであるので、ロシアとしてはウクライナが主権国家であるということを、そうではあっても認めたくないのではないか。5月9日のプーチンの演説はロシア人に対してのものであると認識した。私はロシア人ではないが、上手に書かれていると思った。ロシア人ならばロシア政府のやっていることの善悪は別にして愛国心でいっぱいになったのであろう。
膠着状態にある現在、次に残されているのは核兵器の使用であろう。ウクライナはもとソ連の領土であるから自分の領土で核兵器を使っても他国にどうこういわれることではない、というロジックで核兵器が使用されると考えている。日本は2回も核攻撃を受けた国であるので、日本の世論は一気に反ロシアに固まるだろう。ロシアのテレビ局が「イギリスなんて核一発で吹っ飛ばしてやる」と言ったそうだ。イギリスのほとんど全部の核弾頭はロシアの主要な都市に狙いを再設定されることになったであろう。念の為1都市3発ずつぐらいと考える。おそらく東の端のウラジオストクもターゲットになっているのだろう。ロシアが一発イギリスに打つだけで、ロシアの全部の都市がやられる。イギリスだけではなく、フランスもアメリカも。アメリカなどはSLBMを積んだ原子力潜水艦がそれぞれ10発ずつくらい打てるようにして、即応体制を日本近海でとっているのであろう。戦術核だけでなく戦略核のお出ましである。