西和彦のエッセイ
#447 富岳がまた世界1位に
2020-11-24富岳がスパコンでまた世界一位になった。しかしこれが永遠に続くことはないだろうと思っている。必ずアメリカが富岳よりも速いスパコンを作ってくるだろう。DOE(エネルギー省)あたりか。アメリカに富岳が負けたときに、とりあえずやることはARMのマルチCPUである富岳のチップの横にNVIDIAのGPGPUをくっつけることであろうか。電源を増設し、ラックマウントされているシャーシにこのチップの入った拡張ボードを載せることであろうか。それで時間を稼ぎながら、富士通がもう一度国運をかけて新しいCPUを作って世界一に再再チャレンジするようなことが見えてくる。スパコンの競争も我々の手に届かない遠いところにいってしまった。我々ができることといえば、NVIDIAのJetson Xaverをたくさん繋いで、パーソナルスーパーコンピューターを作ることぐらいか。
#446 ヒトゲノムを考える
2020-11-24人間のゲノムを全部読んで医学的な診断を行うサービスがはじまっている。ひとり1回66万円だそうだ。この値段はこれからどんどん安くなっていくだろう。そうすれば遺伝子診断ということが、当たり前の時代になってくるだろう。現在は読んだ部分を見て診断が終われば残りのゲノムの情報は捨ててしまうそうだ。もったいない。なぜかというとゲノムの情報は究極の個人情報だからだそうだ。このゲノムの情報をデータベースとして全国民の分を誰がどのように保管管理して活用するのかということが問われている。色々なところでそのような試みがなされているようだが、国際的に互換性のある形でそういうことが実現すればありがたいし、夢のある話だ。
#445 地球と月の関係を考える
2020-11-24地球の歴史をずーっと考えてきた。46億年前に地球が生まれたということだ。月は45億年前と言われている。その時代のサンプルが月の表面で見つかったのだそうだ。地球には46億年前のサンプルはまだ見つかっていないそうだ。本来であれば地球の表面にあるべき46億年前の最古の岩石はプレートが移動し沈下することによって、地球の中に飲み込まれていったのではないだろうか。一方月にはプレートの移動や対流はないみたいだ。月の大きさが小さいからではないか。
そう考えると私は45億年前に原始地球から月は別れて誕生したのではないかと思う様になった。地球の歴史を考えるときに、同時に月の歴史も考えると面白いのではないだろうか。
#444 次世代MSXの可能性を考える
2020-11-24次世代MSXのスペックを考えている。スペックを考えるのと同時に誰がユーザーになるのかも考えている。
世の中には7つのジャイアントがいる。パソコン界ではWindowsとMac。スーパーゲーム界ではXBoxとPlayStationとNintendo。スマホではAndroidとiPhone。後発のなにかが出てこの7つと戦って勝つということができるのであろうか。答えはできないというところか。王者がひとつしかいない分野はコンピューターマニアの分野だ。そこに今大成功しているのはRasberryPiである。この分野でRasberryPiと共存しながら存在を主張し、固めていくしかMSXの未来はないような気がする。ユーザーに指示されていない30年前の8bitパソコンを2020年の現在に復活させ売っていくなんて狂気の沙汰だ。
ということを考えながら現代の7大コンピューターの隙間を毎日考えている。
#443 Apple M1の印象
2020-11-24AppleのM1チップを使ったラップトップを使わせてもらうことがあったのでその感想を述べたい。
思ったとおりiOSが動く様になっていた。ただ、完全にすべてが動くのではなく、興味のある人は動くということを発見して喜ぶという立て付けである。まぁ1ヶ月もすれば次のアップデートのときにIPA(iPhone Application)はApple M1とiPhoneで動く様になるのであろう。M1の発表があってから毎日毎日のソフトウェア業界の反応を記録しておくことが面白いのではないか。
世の中はこれからM1 MacとiPhoneを使う人たちと、WindowsとAndroidを使う人たちに別れていくのであろう。民主党と共和党みたいに。
WindowsとAndroidは共存しクラウド経由でタイトなカップリングが実現するだろう。アプリはウェブベースのものが増えていくのではないか。Microsoftにとっては危険な動きだ。
AppleはM1 MacでARM版のWindowsが動くかどうかはMicrosoft次第だといっているが、これは罠だ。ARM版Windowsがx86版の完全置き換えならばよいが、Multi ARM CPUに対応したWindowsとそのアプリがそんなに早く出るかどうかは疑わしい。Mac/iPhoneグループとWindows/Androidグループにユーザーが分化し、あたらしいシェアバランスが決まるのであろう。それぞれの事業分野で勝ち負けが決まると思う。ビジネスはWindows、クリエイティブはMac 、学校はMac、産業界はWindowsのように。
#442 日本先端大学(仮称)の研究テーマ(その5)「ゲノム研究」
2020-11-17ゲノム研究は大きく分けてふたつ。一つ目はゲノムが生まれた原始地球を再現してゲノム生成の原点を研究するということ。二つ目は人間のゲノムを高速で読み出すシーケンサーとスーパーコンピューターを設置して、ゲノム研究のデータベースを作りたいと考えている。
#441 日本先端大学(仮称)の研究テーマ(その4)「新地球学」
2020-11-17地球について総合的に考える「地球学」も新大学のテーマの一つにすることにした。とても面白いと思う。
#440 日本先端大学(仮称)の研究テーマ(その3)「コンテナトレーラーの自動運転」
2020-11-17自動運転トラックの検討をはじめているが、乗用車を大きく長くしたものじゃないかと専門家に笑われてしまった。ということでコンテナトレーラーを複数連結したクルマを考えることにした。こんなクルマが日本の高速道路を走っていることを考えたら、ワクワクドキドキ。
#439 日本先端大学(仮称)の研究テーマ(その2)「スケーラブルメニコアCPU」
2020-11-17マイクロエレクトロニクス関係では、スケーラビリティを持ったメニコアCPUを開発したいと考えている。1024のCPUなのに500ぐらいのパフォーマンスしかでないことが多いようだ。ARMもAMDも実際のパフォーマンスの低下分については発表していない。64CPUになっても40ぐらいではないかと勝手に想像している。
#438 日本先端大学(仮称)の研究テーマ(その1)「抗生物質」
2020-11-17現在の薬学の研究のなかではあまり人気のない分野の研究をまじめにしていきたいと思っている。その第一は抗生物質の開発である。2050年における死亡原因の一位は薬剤耐性感染症であるといわれている。抗生物質が効かない細菌が増えるのだ。そういう抗生物質を製薬会社が作らなくなるそうだ。儲からないからである。それを大学で本気で開発するのだ。
#437 大学のキャンパスは小田原に
2020-11-17現在企画中の日本先端大学(仮称)工学部は、小田原の関東学院大学小田原校地の中に間借りしてスタートすることに決まった。工学部だけの単科大学ではあるが、その名のとおり最先端の研究を展開していきたいと考えている。来年には大学の設置を申請する予定。
#436 Apple M1について思う
2020-11-17Appleが新しいシステムチップを発表した。すごいスペックである。CPUがx86からARMに変わった。びっくりである。それだけではない。いろんな機能が追加されている。デスクトップスーパーコンピューターを目指しているのだろうか。Windowsがエミュレーターでしか動かなくなる。おそらくMicrosoftは、ARM版のWindowsを動かしてその上でx86エミュレーターを動かすのであろう。しかし、私の予想は、この新しいMacで、Mac OSだけでなくiPhoneのiOSが動くようになるのではないか。そしてソフトウェアコミュニティーがソフトをMacからiに、iからMacにポーティングをはじめるのではないかと思っている。どちらを選ぶかはユーザーの選択になるだろう。数年後にはiOSのLaptopや、Mac OSのスマホが出現しているのではないか。これがAppleのMicrosoftに対する戦略なのではないか。