西和彦のエッセイ
#697 MSX3開発者会議
2022-07-207月30日にMSX3の開発者向け説明会を行うことにしている。明日からウェブで申し込みできるようにサイトを作っている最中であります。しかし、コロナの拡大がどうなるかがわからないので、30日に本当に実行できるかどうかは予断を許さないところです。
発表内容としては、
・MSX3の概要。
・MSX IoTの概要。
・MSX スパコンの概要。
・MSX Web サービス環境の概要。
を、考えています。
第2回目は世界に向けて英語でZOOMの予定です。
#696 ARMは永遠か?
2022-07-20ARMにお金を払うのは嫌だ。高すぎる。と半導体メーカーが言い始めている。これは大変なことだ。RISC VというオープンソースのCPUが最近注目され始めている。
INTEL/AMD、MIPS、SPARC、ARMときて、次はRISC Vなのだろう。世間的にはARMがときめいているが、ARMの次はすでに存在していて、ARMが値段をうーんと安くしない限り、ARMは負けるかもしれない。これは英国対米国の戦いでもある。孫さんが株主でいる限りARMのライセンス料は安くならないであろう。
#695 スパコンの次の環境を考える
2022-07-20スパコンのソフトは今でもFORTRANで書かれていて、LINUXと組み合わされたMPIというミドルウェアで動いている。動けばいいのでこのソフト構成がどうのこうのいうつもりはないが、新しいスパコン用のOSと並列処理のコンパイラがあってもいいような気がする。研究の対象としてとても興味深い。
#694 機動隊はどこにいった?
2022-07-20安倍元総理の遊説でSPの警備の甘さが問われているが、県警本部長なら電話一本で数百人の機動隊を動員して、サンドイッチすることができたのではないか。奈良には機動隊がいないのか。それとも機動隊の動員目的として公人の警備は不適当なのだろうか。機動隊という名前を懐かしく思った。
#693 ウクライナ紛争を考える
2022-07-20西側諸国の軍事援助が10%ぐらいしか行われていないとウクライナが不満を言っているそうだ。軍事援助がどのようなメカニズムで行われているのかはわからないが、考えるに自国の存亡の危機なら、必要な武器を必要な場所に供給するだろうが、そうでなく、いらなくなったりいらなくなりそうな武器を有償で払い下げることを第一優先しているのではないだろうか。
#692 IoTがライフラインになったとき
2022-07-06スマホの電話通話でもなく、スマホのネット接続でもなく、IoT基盤のためのネット接続にKDDIのワイヤレスネットワークが使われていたことが今回の事故で明らかになった。ネットワークの故障だからネットワークが正常化すればいいのであるが、IoTの機器がハッカーにハッキングされたときにはどうするのだろうか。社会基盤が壊れてしまう。そういう機械をソフトウェアアップデートはバイクで走り回るのであろうか。ネットワークのメンテナンスと強制的なコントロールがセンターから安全に出来るようなシステムを作らなくてはならない。
#691 ウクライナの敵はロシア、アメリカの敵は中国
2022-07-06中国にアメリカと戦争したらこんなに損、ということをわからせるために、戦争したらどこがどうなるという巨大な多国籍社会シミュレーションとしてこの戦争をとらえている人たちがいるのであろう。特に中国とアメリカに。日本の研究者のクオリティはどうなんだろうか。インターネットとCNNとBBCとTASSだけではこの戦争は絶対にわからない。この戦争のおかげでアメリカに戦争専門のシンクタンクが新しく誕生していると考えられる。
#690 本当の多重化とは
2022-07-06昔、お国のためにひと肌脱いだことがある。政府専用機の通信システムの多重化問題に提言をしたのだ。秘密保持契約の外のことだけ書く。
当時、政府専用機にはエコノミークラスの座席がマスコミ関係の人が座るところについていて、WiFiもイーサネットもなかった。その時すでにビル・ゲイツのプライベートジェットやポール・アレンのプライベートヨットには多重化されたインターネット接続が装備されていた。
私はプレス向けに政府専用機にインターネット接続が必須であると上申した。次に、担当の自衛官はファクシミリが3台も積んであるんですよ、と私に自慢した。同じファクシミリ、同じ衛星サービスだったら3台同時に故障するかもしれませんね、といったら、「あっ」と沈黙された。世界中を相手に全く独立した3種類のサービスと3種類のファクシミリを積むべきであろう。いや、積まないで盗聴されるような会話はしない方がいいだろう、とまで言い切って、感心された。現在の2代目政府専用機の通信システムはどうなっているのであろうか。
警察や自衛隊の通信システムの安全性は誰がきめているのであろうか。調達公告でスペックをバラしてNECと富士通が出来レースしているのであろうか。アメリカに盗聴されてもいいからアメリカ製の最高級なシステムを導入した方がいいのではないか。日本に出回っているアメリカ製のミリタリー通信機は韓国の米軍基地から出たものだそうだ。手に入れて分解したことがあるが、立派なものだった。ハリスという会社が作っていた。
#689 通信障害にいかに対応するか
2022-07-06KDDIが約4000万人のユーザーに対して、通信事故を起こした。何日も電話が繋がらず私は出張先で大変困った。このことを予測して、私はdocomoのスマホとauのガラケーを使っていたので、ことなきを得たが、携帯電話キャリアと携帯電話、スマホとそのサービスについて考えるいい機会になった。
少なくとも2社、できれば3社のサービスを契約するべきであろう。
南海トラフ地震で各社がダメージを受け、サービスが停止したときのことを考えて、衛星電話サービスや衛星インターネットサービスに加入して日頃から使うことに慣れておくべきだろう。
アマチュア無線をアマチュア業務以外に使うことは問題ではあるが、オールバンドのアマチュア無線を使えるようにしておくことがあってもいいのではないか。特に私のような東京と神戸を行き来して仕事しているものには大きな課題として取り組まなければならないと思っている。
電源が喪失されたときの、バックアップ電源の確保が必要である。太陽電池と充電可能な乾電池を使った電力会社に依存しないシステムを常日頃から動かしておくことが必要ではないか。
とりあえず必要なことを書いてみたが、スマホの各社の伝言サービスやショートメールサービスはバグばかりであるということがわかった。ここで私がそれを書いて暴露しなくても、こんなにひどいのだよとカスタマーサービスのたらい回しのことをインターネットに書く人が必ず出てくるだろうから、お読みいただきたい。これらの付加価値サービスが作られた頃のプログラマーはもはや退社してしまっているみたいで、Spaghettiソフトに成り下がっているのであろう。facebookみたいだ。
コストを究極までカットするというなんとかフィロソフィで設計された電話システムでいいのだろうか。4Gと5Gがあるならば4Gが潰れても5Gが動く、5Gが潰れても4Gが動くようなシステムを作るべきではないか。完全な二重化システムである。スマホが4Gと5Gに対応すればいいだけの話である。
KDDIのプレスリリースにもっともらしく理由が書いてあったが、本当なのかどうか。興味がある。飛行機事故のように国が調査員をキャリアに送って事故を起こした会社の真実は何だったのかを確認・検証して、詳しく発表するべきではないか。企業のノウハウより公共の安全性が優先するのではないか。どうせ先のソフトバンクやdocomoの事故のときのように本当のことはブラックボックスに封印されて我々の記憶が風化するのをみんなで待とう、ということになるのだろう。何人の元郵政次官と審議官が各社に天下りしているか、インターネットで調べればすぐにわかる。最近の事故の補償と幕引きを注意深く見る必要があるのでは。
インターネットのマスコミの論調や、太鼓持ちの論調も驚くべきものだ。事故を起こしたKDDIの社長を褒め称えている。そういうウェブ魚拓はウェブ太鼓持ちの殿堂に永遠に保存しなければならない。文化系の銀行出身の社長なら出来ないかもしれないが、エンジニアをやったことがあるまともな人なら出来る範囲のことではないか。最も簡単にパンクして全国的に数日間ダウンした通信システムは設計した責任者の弁明が聞きたいと思うのは通信系エンジニアの気持ちではないだろうか。他社の石ではなく、自分が失敗をしたらどうかを考えて、身近な問題に対処していきたいと思う。