nishi.org 西和彦のコラム

西和彦のエッセイ

#129 ビットコインを考える

2018-01-23

ビットコインのことを勉強しはじめた。コインというよりもビット株式のような気がする。マイニングが本質的なものではなく、ビットコインを発行するということは株式を上場するような感じになるのだろうか。いろいろなブランドのビット※※※が出てきて売買されるようになっている。この傾向はどんどん顕著になるだろう。株式のように相場を操縦することが犯罪に指定されることも時間の問題ではないか。

国家の主権として通貨の発行がある。自分の国のなかだけで使っていれば「こども銀行券」みたいなもので、どこの国にも何にも言われないで済むが、国際決済通貨にしようという野望を持てば必ずアメリカに潰される。イラクのサダム・フセイン。中国の元。強力なドイツをバックにしたユーロ。アメリカの国力はドルを発行する国家として存在している。それに対して挑戦をすることはアメリカの敵になるということになる。ビットコインが通貨ではなくただの電子株式になることが生き残りの条件ではないだろうか。だから銀行よりも証券会社がビットコインの推進母体になるのではないか。

#128 26年目の和解

2018-01-23

40年前にアスキーを共につくった塚本慶一郎氏にあった。26年ぶりだった。いろいろ話をしたような気持ちになったが、ぼくの心のわだかまりはなくなった。26年間会っていなかったというギャップはふたりでいるだけで小さくなったような気がした。とても楽しいゆうべであった。

#127 IoT近況

2018-01-23

早いものでIoTメディアラボラトリーを引き受けてから9ヶ月がたった。看板にIoTということをうたって研究組織を運営していて、新しく気が付いたことがたくさんある。それらについて考えてみたい。

IoTをやるならAIは必須である。AIをやるならスーパーコンピューターも必要。

AIと世間でいわれているものは複雑なプログラミングが多く、本質的なAIではない。クラウドで動くAIは知識と知恵のエンジニアリングであると考えられる。

IoTのキラーアプリは人に関係する部分であろうと思われる。コンピューターもパーソナルになって「パソコン」。電話もパーソナルになって「スマホ」。IoTはパーソナルな情報をハンドリングする道具になるだろう。直接的には「バイオメトリクス」という生体情報の収集が大きなアプリケーションになるようだ。あと人に関係するものでは、住宅が賢くなる、いわゆる「スマートマンション」が大きなテーマになるだろう。 これよりも大規模な応用はすぐには考えることが難しい。多くの人たちを巻き込んだIoTハッカソンをやりながら探していこうと考えている。

ラズベリーPiというワンボードコンピューターを講義や演習で使っている。爆発的に普及してきたが、類似品でもっと進んだものも出てきた。今から20年前、米国の大学で100ドルコンピューターに取り組んでいたが、2018年は10ドルコンピューターの時代になると思う。私のオリジナリティを入れた10ドルで動くIoTコンピューターを作ることにした。あと同時にせっかくだから1ドルコンピューターにもチャレンジしてみたい。今年の4月からの研究テーマを現在準備中である。

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